■関西大学について
関西大学は学部生およそ29,000人、院生を含めると30,000人を超える学生が学ぶ、総合大学です。もともと関西法律学校として設立されたことから、今でも法学部は看板学部といえます。設立は明治元年と古く、これまで多くの著名人を輩出しています。関西大学の学生のほとんどは、大阪府吹田市にある千里山キャンパスで学んでいます。よってこのキャンパスはものすごく広く、入試の際に訪れる際は、1時間前に到着するようなスケジュールを組むと良いでしょう。スクールカラーは紫紺で、千里山キャンパスを中心に、高槻、堺、北陽、梅田など、大阪部内に5つのキャンパスを有しています。
●千里山メインキャンパス
〒564-8680 大阪府吹田市山手町3丁目3番35号
■関西大学総合型選抜(AO入試)の特徴
ここでは、関西大学の総合型選抜(AO入試)の特徴を述べます。まず、関西大学の入試要項を見ると、AO入試は学部ごと、専攻ごとに出願条件や試験内容が異なっていることに気づきます。これがどういうことかを理解しておくことで、合格に一歩近づけるといってよいでしょう。
AO入試には2つのタイプがあると考えましょう。まず1つ目は、大学全体で生徒を募集するタイプです。これは、出願条件が統一されており、出願の際には第二志望まで出願できるタイプのものです。もう一方は、大学全体ではなく学部ごとに生徒を募集するタイプです。関西大学は後者にあたり、学部ごとに出願条件や試験内容が異なることが特徴だといえます。
では、それら2つのタイプで何が違うのか?前者はなぜその大学に入りたいのかを強く述べることが必要になり、後者はどちらかというとなぜその学部に入りたいのかを強く訴える必要があります。この違いを把握しておくことで、志願理由書など事前提出書類の書き方も違ってきます。
■関西大学の総合型選抜(AO入試)
関西大学では、概ねどの学部でもAO入試が行われております。注意したいのは、学部によって出願条件は大きく異なる点です。特徴として挙げられることは、出願条件に評定が問われるケースが多い点、そして英語資格が必要な場合は準1級が必要であるケースが多い点です。また、AOとはいえ倍率が高い場合もあるため、とにかく学部ごとの出願条件、ならびに過去の入試倍率を細かく見てみることから始めましょう。
■関大の総合型選抜(AO入試)で倍率が低いのは?
関大の総合型選抜(AO入試)で、倍率が低くなる可能性があるのは外国語学部です。この外国語学部では、A中国語・Bクロス留学・C英語教員という3つの応募パターンがあり、例えばC英語教員の場合は、全体の評定平均値が3.8以上、かつ英語の評定平均値が4.2以上が出願資格となります。さらに英検2級も必要になることもあり、上位の進学校の下位層の生徒は受験しづらい状況が生まれます。よって、中堅高校で英語が得意だという生徒は、ぜひともチャレンジしてはどうでしょうか?
経済学部も倍率的には低くなることもあります、出願条件が、①評定平均値が3.5以上、②学術・文化・芸術活動等さまざまな分野で積極的な活動を行い、社会的に高い評価を得ており、その評価を証明する資料を提出できること。もしくは、日商簿記検定試験1級、英検準1級以上などの資格が必要となります。この条件が厳しいため、出願できる生徒は少ないかと思います。
■総合型選抜(AO入試)の試験内容
関西大学の総合型選抜(AO入試)の試験内容は学部によって違いがありますが、概ね一次試験が書類審査、二次試験が小論文と面接というパターンが多くなっています。外国語学部などでは、二次試験の面接で英語による質問があるところもあります。
試験内容としては他の大学と比べて大差は見られません。ですが、面接がやや高圧的で、かなり深いところまで受験生の考えを掘り下げられるケースが多いようです。また、”リーダーシップ”について問われることが多いように思えます。このことから関西大学ではAO入試で、その学部・学年を引っ張っていけるような人材を求めていることがうかがえます。
リーダー論に関する書物を読むことはもちろんですが、これまでに活動経験から、どのようなリーダーシップを発揮したかについての、実体験があるといいですね。例えそれは、生徒会長などでなくても、部活の部長を務めたなどでも良いでしょう。
■関西大学AO入試:経済学部
出願条件(一般)
高校卒業+評定3.5以上+以下のうちいずれか
⑴ 学術・文化・芸術活動等さまざまな分野で積極的な活動を行い、社会的に高い評価を得ており、その評価を証明する資料を提出できること。
⑵ 高度な資格や技能を有し、高い評価を得ている者で、かつこれを証明する資料を提出できること。
例:日商簿記検定1級or英検準1級
ここで問題になるのは、 「学術・文化・芸術活動等さまざまな分野で積極的な活動を行い、社会的に高い評価を得ており、その評価を証明する資料を提出できること。」このことに関する扱いでしょう。関西大学はSF入学があり、スポーツによる実績をアピールする場合は、SF入試を受験することになります。よってこのことは、多くの高校生は文科系の部活動の実績をアピールすることになります。ただ、「社会的評価を証明する資料を提出できること。」とあり、これがよく理解できませんね。通常、部活動による実績アピールは所定の用紙に学校の先生が記入します。関西大学AO入試の出願書類にも活動報告書があり、高校の先生に記入してもらうことになります。
部活動の活動が、都道府県レベルなのかそれとも全国レベルなのかという疑問が生じるかもしれません。出願資格を満たすだけなら、都道府県レベルでも構いません。しかし、加点基準は細かく設定されており、全国大会レベルの生徒は大きな加点を得られるのに対し、都道府県レベルだと加点の幅はそれより少なくなります。
自由エッセイ(2,000字程度)+将来設計書(2,000字程度)
関西大学経済学部のAO入試では、事前にこれら2つの資料を添えなければなりません。まず自由エッセイに関しては、社会的問題への関心などを手がかりにして作成することになるでしょう。しかし、これも合否決定の重要な書類になりますから、ある程度のコツを抑える必要があります。
二重まるの指導では、まず関西大学経済学部に所属する教授や準准授の研究テーマを調べます。そしてその研究と合致するものをテーマに設定し、それについて論じていきます。もちろんそれはニュースで話題になっていることや、今後日本が向き合わねばならない経済のテーマとも一致させます。
将来設計書は、大学4年間で何を学びたいかを中心に書き、その学びを元に卒業後はどんな活動をしたいかを論じていきましょう。大学4年間の学びもやはり、経済学部所属する教授や准教授の研究テーマを調べ、それに沿ったものにしましょう。自由エッセイと重なる部分も出てきますが、自由エッセイは抽象的ものに抑え、この将来設計書では具体的に書くなどの工夫が必要です。
一次試験
一次試験は書類審査のみです
二次試験
二次試験は日本語小論文(800字)+面接
まず、二次試験では小論文が課せられます。面接では事前提出書類と、二次試験の小論文の内容に沿った質問がなされます。ここで言えることは、事前に提出する書類の出来と、二次試験での小論文の出来に大きな差がみられる場合、大きく減点されることになるということです。事前提出書類は先生にったりすると思いますが、あまりにも先生の手が加わりすぎては、自分が書いたものではないと判断されてしまうので、注意が必要です。
合格を手繰り寄せたいなら、小論文の練習をしっかりしましょう。AO入試受験者は、7月か8月くらいから小論文の練習を始めます。AO専門塾も多くありますが、その多くは事前提出書類の作成に力を注ぎます。もちろんそれも大切ですが、事前提出書類だけではあまり差が付きませんから、小論文の対策を早く始めるか、もしくは時間を多くとるなどすれば、合格はかなりしやすくなるはずです。
■関西大学AO入試:法学部
出願条件(一般)
AOⅠ型:英検準1級など
AOⅡ型:特になし
AOⅢ型:特になし
関西大学の法学部だけでも、実に3つのタイプのAO入試が実施されています。AOⅠ型は高い英語力を有している受験生を対象にしており、AOⅡ型は文献読解型、AOⅢ型は法曹志望型となっています。
AOⅡの文献読解型は、とにかく準備が大変です。事前に指定された本を読みそれに基づく小論文を書くことになるのですが、指定図書の内容が本当に難しく、書かなければならない小論文も2000文字と、ボリュームあるものになります。これをきちんと仕上げようとするならば、2~3週間は必要となり、その他提出すべき志望理由書などを合わせると、かなりの時間がかかるとお考え下さい。
またAOⅢ型の法曹志望型は、将来法曹界に進むことを考えている受験生を対象にしたものです。準備する書類ですが、志望理由書などのほか、2000文字の将来設計書なども必要になり、こちらもやはり時間がかかります。
一次試験
一次試験は書類審査のみです
二次試験
二次試験は日本語小論文+面接
関西大学法学部の一次試験は書類審査になります。指定されたレポートなどが重要視され、その出来によって合否が判断されるとお考え下さい。
一次試験通過後は二次試験に進み、ここでもⅠ型・Ⅱ型・Ⅲ型によって試験内容は異なります。Ⅰ型は英語の筆記になりますが、Ⅱ型とⅢ型は日本語での小論文です。つまり法学部は小論文の力が重要視されており、その力をどれだけ身につけるかが重要だといえます。
■関西大学の総合型選抜(AO入試)まとめ
①関西大学は学部ごとに募集するため、提出書類や試験内容も学部で異なる。
②出願条件もやや厳しめ。英語は準1級が必要なケースが多い。
③評定も見られる場合が多い。
④出願書類に合わせ、小論文の提出が必要な場合もある。
⑤一次試験は書類審査のみというケースが多い。
⑥二次の面接は結構厳しい。自分の考えをちゃんと述べられるようにしておく。
⑦キャンパスが広いので、1時間前に着くように行動する。
⑧関西大学の総合型選抜は併願が可能。
■当塾の関西大学対策
関西大学の対策はまず、事前提出書類の準備に時間が割かれるでしょう。課題論文やレポートの作成がある学部や入試方式があり、そうした学部を受験するには2か月前からの準備が望ましいといえます。また、二次試験では小論文が課されることもありますから、この対策にも時間が必要です。
当塾ではオンライン指導の良さを生かし、ほぼ毎日、何らかの指導を行っています。さらに、全国5カ所で対面授業も行っており、面接対策も対面形式での練習が可能です。
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